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タオス・プエブロはサンタフェから北へ1時間半ほど走った所にある。 プエブロにはいると丸みを帯びた土色の建物が建ち並び、まるでタイムスリップしたようだ。 プエブロの人達は、それら古くからの建物を補修しながら現在でもそこに住んでいる。 中心となる建物はかなり大きく、3階ぐらいあるようだ。 1階には、おみやげ物やインディアンジュエリー、伝統工芸品などを売る店があるので中に入る事ができるが、それ以外の住居部分は当然立入禁止となっている。 プエブロの中心は広場、そしてその真ん中を小川が横切っている。 広場ではインディアンの子供達が遊び、素朴な手作りの料理を売る出店もある。 土で造った小さなかまくらの様なのもをいくつも見かける。これは、パンを焼く窯のようだ。 プエブロには沢山の観光客が訪れているが、それでも村全体は静かで、落ち着いた雰囲気に包まれている。 おみやげやの店先には、のんびりとドリームキャッチャーを編むおじさんがたたずみ、遠く、村の片隅からは、陶器を焼く土をふるう音が、ゆっくりしたリズムでひびいてくる。 サンタフェにいたサントドミンゴ・プエブロ人達同様、ここの人達もお土産屋のしつこい客引きなどしない。 私がインディアン・ジュエリーを買った店のおじさんも、こちらが商品を決めるまでは静かに見守っていた。 買うときに話しかけると、愛想良く応じてくれ、私が日本人だとわかると、”じゃあ、あんたもインディアンだねぇ”なんて事を言っていた。 |
タオス・プエブロでは、観光客を受け入れながらも 昔ながらの生活を守っている。 表面は硬め、中はふわふわのパン。 このほか、蜂蜜をかけて食べる、 フライ・ブレッドなども売っている。 |
タオスは私たちの旅の折り返し地点でもあった。 タオスを出たあとは西に進路を取る。 この日の宿泊予定地は未定のまま、R64を行ける所まで行こうと走り出した。 R64はハイウエイではないのでスピードは出せないが、変化に富んだ景色が楽しめる。 タオスを出てすぐ、リオ・グランデ河を越える橋に差し掛かる。ここの渓谷は大迫力! 巨人がナタでもふるったかの様な、切り立った断崖の遙か下方にリオ・グランデ濁流が恐ろしげに流れる。 橋のたもとには駐車スペースがあり、歩いて景色を楽しめる様に配慮されているが、怖くて周りを見ながら歩いたりは出来ない。 ひたすら足元だけを見て橋の中央を目指す。 高所恐怖症のマルちゃんはわずか5mでリタイア。 アイちゃんは、ちょっと体に触れただけでも、「俺にさわるな〜!!」と叫ぶ始末。 男もこうなると情けない。。 |
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その後も西に向かってドライブを続けると、岩だらけだった景色の中にぽつぽつと針葉樹が見え始め、道にカーブが増えてきた頃は、あたりはすっかり山の景色となる。 気が付けば、木々の間にはひっそりと残雪さえ残っている。 しかし、小さな残雪に驚いている場合では無かった。 みるみる間に、雪が深い緑の森を覆い隠し始め、春の陽にちらちらと光る幻想的な雪景色が目の前に広がった。 白くなだらかな起伏が連なり、ケーキの飾りのような木が所々顔をのぞかせている。 ロードマップで方向は確かめても、標高など気にしていなかった私たちはびっくり。 半袖にふるえながらも、外に出て雪に触らずにはいられなかった。 |
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Carson National Forest の雪景色 |
山の夜道は鹿やウサギの飛び出しに注意 |
山を下っていくうち、陽もだいぶ低くなってきた。 雪こそ見えなくなってきたが相変わらず淋しい山道だ。 道路脇に、珍しく小さな集落があったので目をやると、ゲッ!街の門に首をつられた人間が!! でもよく見ると人形。 そこはゴーストタウンだった。立ち並ぶ家々も朽ち果てている。 ちょっと立ち寄って見たい気もしたが、淋しい夕陽の逢魔が時では、そんな勇気の湧きようも無かった。 この日は結局、夜11時頃になってやっと、ブルームフィールドという街にたどり着き、スーパー8モーテルに宿泊した。 夕食も取りそびれ、前日サンタフェで食べきれずテイクアウトした冷えたリブステーキを分け合って食べた。 それでもビールだけはしこたま買いだめしてあるので、酔っぱらって旅の話に花が咲けば、空腹もなんのそのである。 |
1.
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日本脱出! | 8. | ここは天国だ。サンタフェ |
2.
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アメリカ上陸 ロスサンゼルス | 9. | タオスプエブロと山越え |
3.
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アリゾナの砂漠をツーソンへ | 10. | フォーコーナーと田舎町 |
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5.
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