Cabo San Lucas Story |
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大物を釣るぞ!(フィシング) |
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朝6時釣りに出かけるため、マリーナへ。 前日船をチャーターするため交渉したツアー会社のおじさんは、自分も6時には マリーナに来るので船に案内すると言っていたが、姿は見えない。 マリーナ沿いのレストランでボリュームたっぷりのサンドイッチが入ったランチ ボックスや飲み物を買い、再び、おじさんを捜すがいない。 釣り船も次々と出航し始める時間だ。仕方なく自分たちで船の名前だけを頼りに チャーターした船を探した。程なく、私たちののるビクトリア号は見つかった。 |
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船長は素朴な漁師といった感じの、無口だが感じのいい人だ。助手として10歳
位の少年も乗り込む。マリーナの周囲には漁をする小さなボートが沢山いて、そ のボートから生き餌にする10cm位の小魚を買った。疑似餌をつけた4本の竿を 流しながら海をすすむと、出航後30分程で最初のあたりがあった。助手の少年 が手早く竿を渡してくれる。 |
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強い手応えに負けぬようリールを巻き 上げている最中に、また別の竿にもあ たりが! 15分の間に1m位のシイラ(現地では ドラドと呼ばれていた)が2本、80 cm位のマグロを1本釣り上げた。 釣りは全くの素人で、こんな大きな魚 を釣ったことがない私たちは大興奮・ 大感激だった。 とりあえず魚が釣れたので、次はマリ ーンを狙って沖に出ようということに なった。マリーンはつれない場合もあ るので、船長が気を利かせて最初はか かりやすい魚のいるポイントで遊ばせ てくれたらしい。 マリーンをを探して走ること2時間、 日差しは強いが風は心地よく、時間も 気にならない。 それでもお腹は空いてくるので、サン ドイッチを食べ始めた。 サンドイッチをほおばっているその時、 カラカラカラッとリールがまわる乾いた 音が響いた。 のんびりしていた船上の雰囲気がにわか に緊張する。船長がマリーン!と叫び、 助手の少年が、手早く竿に生き餌を付け 海に投げ込む。疑似餌を一度はなしたマ リーンが生き餌に食いついた。竿を渡さ れ、椅子に座り、渾身の力で巻き上げる が、マリーンも簡単には釣らせてはくれ ない。 | |
マリーンが水面高く水しぶきをあげてジャンプする。巻き上げても、また一気 に走り、もって行かれる。釣り人の腕の力も限界ぎりぎり、ちょっと手を休め ると、船長から”アミーゴ!ドント レスト!!!”と叱咤の声がとぶ。 ぼろい船なので、椅子も固定されておらず、甲板を滑る。助手の少年が必死で その椅子を押さえる。格闘すること30分、やっとマリーンは甲板のうえ、そ の全身を私たちに見せてくれた。体長2.6mのストライプド・マリーンだ! |
帰路につく船にはその日釣れた魚の旗
が揚げられる。旧式のビクトリア号は 次々他の釣り船に追い抜かれるが、船 長と少年は誇らしげに”こっちはマリ ーンを釣ったぞ!”といったことをそ れらの船に向かって叫び自慢する。 おこぼれを期待する褐色ペリカンを船 の後ろに従えて、マリーナへ凱旋した。 マリーナに着くと、マリーンを釣らせ た船長と、予約の交渉をしようとする アメリカ人や、さばいた魚を一切れも らおうとするメキシコ人などが次々に 船の周りに集まってくる。 マリーンをかかえて記念撮影をすませ ると、みんなで魚をさばいてくれる。 身はサーモンの様なピンク色だ。 |
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釣った魚はマリーナ沿いのレストランで料理してもらえるのだが、興奮で胸も お腹もいっぱいの私たちはみんなにあげてしまった。 日本へ持ち帰りたい場合は、やはりレストランで薫製にした魚を真空パックに してくれる。 すっかり満足して宿に戻る途中、朝の約束をすっぽかした予約代行業のおじさ んに出会った。朝いなかったじゃいのと苦情を言うと、「え〜、いたよ。あん たたちが遅刻したんじゃない?」とか言ってずうずうしい。 でも、マリーンがつれたと言うと、それはすごいと褒めちぎり、俺も見てくる と、そそくさマリーンに向かって走り去った。この日の彼の家の夕食は、もち ろん私たちの釣ったマリーンだったそうである。 |
この日の釣りにかかった料金は生き餌の代金、チップもふくめて US$300_ 。 仲間と4,5人で船をチャーターすれば安くあがるし、トローリングの場合、 釣果は釣り人よりも船長の腕なので、釣り経験の無い人にもお勧めだ。 竿などの道具も全部貸してくれる。 釣りを趣味としている人ならば自分の道具をもちこみ、トローリングではなく 投げ釣りのスタイルで釣りをするのも良いかも。 町中に沢山ある釣り道具屋にはいつも釣り人が集まり、楽しそうに情報交換をして いる。 |
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